詳細資料_平成16年度
以下、「調査項目」の名称等を除き、本文では、「グループ・団体」を「団体」と表記する。
「ボランティアグループ」59.6%、「趣味・スポーツの会・グループ」11.9%、「NPO法人」3.7%、「自治会・町内会」3.4%となっている。
(1) 活動の目的
「ボランタリー活動が主目的」、「もとは別の目的の活動をしていたが、ボランタリー活動をするために分かれて活動」、「ボランタリー活動を主目的ではないが、活動の一環としたボランタリー活動」を合わせて「ボランタリー活動を目的としたグループ・団体」は4,997団体、全体の90.1%である。以下の分析はこの4,997団体を対象として行う。
(2) ボランタリー活動の分野
「福祉の増進」65.7%、「子どもの健全育成」22.8%、「文化、芸術、スポーツの振興」22.1%、「まちづくりの推進」21.0%となっている。
(3) ボランタリー活動に参加している会員・メンバー
「1-20人」56.6%、「21-40人」18.6%、「41-60人」7.1%と続く。1団体平均127.4人である。利用会員、賛助会員を除いた会員の性別構成は、男性33.4%、女性66.6%と女性の割合が多い。平成9年調査と比べると男性の割合が増えている。
年代別にみると、男女ともに60歳代(男性22.1%、女性28.4%)、70歳以上(男性36.0%、女性32.6%)の割合が多い。
1年前と比較して会員数が「変わらない」団体は52.0%であるが、会員数が多いほど「減っている」が多い。
(4) 活動方法
「親睦・交流などの場を提供する」47.6%、「サービスを提供したり、人材を派遣する」38.8%、「イベントやシンポジウム等を企画・開催する」23.7%と続く。
活動分野別にみると、「子どもの健全育成」、「まちづくりの推進」、「文化・芸術・スポーツ」を中心に行っている団体は「親睦・交流などの場を提供する」が多く、「福祉・保健・医療」が中心の団体は「サービスを提供したり、人材を派遣する」が多い。
(5) 団体の主な活動地域
主な活動地域は、「同一市区町内」が72.2%と最も多い。
(6) 団体の発足年、ボランタリー活動の開始年
団体の発足年は、「1989(平成元)年以前」が33.8%と多く、震災以前に設立された団体は2,528団体、約半数である。ボランタリー活動の開始年も「1989(平成元)年以前」が31.0%と最も多く、設立年と開始年が一致している。
(7) 会員制
会員制をとっている団体は2,939団体、全体の58.8%である。うち、「サービスを受けている者も会員である」は37.5%である。年会費は、「年会費はない」が28.0%、「1,000~2,000円未満」18.7%、「500~1,000円未満」14.3%となっている。
(8) 日頃の活動状況(定例会、総会は除く)
活動の頻度は「年12~23回程度(月1~2回)」が26.4%、「年37回以上(ほぼ週1回)」が22.8%となっている。「福祉・保健・医療」、「子どもの健全育成」を行う団体は「年37回以上(ほぼ週1回)」と頻度が多く、「まちづくりの推進」、「環境保全」を行う団体は「年12~23回程度(月1~2回)」と頻度が少ない。1回あたりの参加人数は、「5~9人」が30.0%、「10~19人」が25.5%と多い。
(9) 財政規模等
平成16年度の年間予算は、「10~30万円未満」17.9%、「5~10万円未満」が16.6%、「3~5万円未満」が12.9%となっている。会員規模の大きい団体ほど予算規模も大きい。
(10) ボランタリー活動に関連のある情報の入手、情報の発信
情報の入手先は、「社協の機関紙等」46.1%、「行政の広報紙等」34.8%、「研修や交流会」32.4%、「ボランタリー活動に関わる人々から」30.7%と、口コミや直接話をするなど、人を介して情報を入手している団体が多い。
情報の発信方法は、「ボランタリー活動に関わる人々を通して」33.9%、「社協の機関紙等」29.6%、「研修や交流会」27.9%、「行政の広報紙等」21.1%と続き、情報の入手先以上に口コミが重視されている。
(1) ボランタリー活動を続けていく上での課題
「会員数や会員の資質に関わること」34.7%、「会員同士でのコミュニケーションや活動時間の調整がつきにくい」33.5%など、会員に関わることが多い。
(2) 課題解決のための相談先
「会員同士で話し合う」76.0%、「地域の社会福祉協議会」29.4%、「他のグループ・団体に相談する」16.0%、「市区町行政機関等の公的機関に相談する」14.4%となっている。
(3) 今後のボランタリー活動の方向
96.3%の団体が「継続したい」と回答している。
(1) 他の団体との関わり(協働)
「協働の経験がある・現在も行っている」53.4%、「協働の経験があった・現在は行っていない」10.3%、合わせて「協働経験がある団体」は3,184団体、全体の63.7%である。
協働で行った活動は、「イベントや行事等を行う」、「情報交換や交流会を開催している」50.5%、「連絡会、協議会を設置している」26.0%と続く。
協働の効果としては「行事や事業の内容が充実した」49.6%、「さらに他のグループ・団体との交流が広がった」41.2%となっている。
(2) 今後の協働活動
52.2%の団体が今後も協働活動を継続したいと回答している。一方、協働を進めたくないと回答した674団体の理由は、「協働する必要がない(自分たちの活動でうまくいっている)」が 59.2%と最も多い。
(3) 協働で活動や事業を進める際に必要なこと
「他のグループ・団体と出会う機会があること」47.2%、「他の活動団体の情報が入手できること」44.1%など、他団体の情報や交流機会の提供が望まれている。
(4) 社協ボランティアセンターとの関わり(協働)
「活動に役立つ情報を提供してくれる」44.0%、「活動資金としての助成金を申請している」42.8%、「相談・助成を受ける」26.3%、「講座・研修会に参加している」24.0%など、情報提供と資金援助での関わりが大きい。
(5) 社協ボランティアセンターに望むこと
「活動を支援する情報を提供してほしい」36.7%、「活動資金を助成してほしい」34.8%など、情報提供と資金援助が多い。
(6) 行政との関わり(協働)
「資金面での援助を受けている」35.3%、「情報やアドバイスを受けている」26.0%、「研修の機会を提供してもらっている」18.7%など、資金援助と情報提供が多い。
(7) 行政に望むこと
「助成金の増額、対象枠を拡大してほしい」34.5%、「助成金制度や人材育成などの情報を提供してほしい」29.1%など、助成金に関する要望が多く、「事業委託や協働事業をもっと増やしてほしい」11.1%、「行政施策を立案する過程に参画させてほしい」10.5%など行政と協働で事業を取り組みたいという要望を持つ団体は約1割である。
(1) 団体としての救援・復興支援活動
団体として「救援・復興支援活動を行った」は27.6%、「震災関連の活動を行った」は17.5%である。活動した内容は、「友愛訪問」33.8%、「炊き出し」33.2%、「救援物資の提供」30.3%、「義捐金の寄付」29.6%などが多い。
(2) 現在の復興支援・被災者支援活動
「災害時からの継続事業を行っている」15.3%、「新たな事業に取り組んでいる」9.4%で、「まったく活動していない」は64.8%である。
現在も活動している1,225団体の活動内容は、「友愛訪問」が42.0%、「ふれあい喫茶などの交流事業」28.7%、「地域のにぎわいづくりへの新たな取り組み」18.3%となっている。復興支援・被災者支援活動の今後の予定は「これまで通り活動する」が79.7%と多い。
(3) 阪神・淡路大震災、10年間の振り返り
「ボランタリー活動に対する認知、理解が高まった」が80.6%と多く、以下「自分の周りでも新たにボランタリー活動に取り組む人が増えてきた」58.8%、「ボランタリー活動に対する学校教育の取り組みが活発になった」43.8%となっている。